矯正歯科用CT&3Dプリンター
矯正歯科用CT
病院は、よく”CT”を撮って診ましょうという言い方をすると思います。
それくらい医科で普及しているためご存知の方は多いと思いますが、”CT”とはComputed Tomographyの略語で、X線コンピューター断層撮影装置のことです。
一番の特長は、一般的な平面だけでなく立体の情報を得られ、診たいところを自由にスライスできることです。要は入手できる情報量が格段に増えるという事です。
さらに、歯科用のCTは限局的なX線を応用し、医科用と比較して格段に放射線被爆量を減らしており、当院のCTもこのタイプを装備しました。
当院は一般的なインプラント治療を行っていないため、当院のCTは矯正検査でよく用いられるセファロ撮影と併せて、矯正歯科に特化して使用しています。
具体的に、矯正の精密検査の補助、顎関節症の精査、埋伏歯、矯正用アンカ-スクリューの植立の精査などで活躍しています。
近年、小児の永久歯交換時期に永久歯の埋伏を認める方が多くなっており、矯正検査をして初めて認識できることが少なくありません。このような時も当院のCTが矯正歯科治療の方向性をサポートしています。
また、矯正治療費を考慮し矯正検査および矯正治療にCT精査を行った場合、追加費用はかかりません。
3Dプリンター
3Dプリンターも最近巷でよく聞くと思いますが、CTなどの立体情報を元に、実際に樹脂で模型を作製する立体造形機です。
こちらも、非常にインパクトのある機器です。手術の時のシミュレーションに大変役立ちます。
また、当院はCT以外のレントゲン装置もデジタル化しており、放射線量の低被爆化を実現しています。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
- 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けることが重要です。
また、歯が動くと隠れていた虫歯が見えるようになることもあります。 - 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが痩せて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやり直す可能性があります。
- 顎の成長発育により咬み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。
加齢や歯周病等により歯を支えている骨が痩せると咬み合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。 - 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。